マンションはどうなっているのでしょう?
築30年のマンションは築60年に…
マンションの建替えは難しいと言われていますが、そのまま時が経てば、廃墟と化したマンションが街の至る所に溢れているかも知れません。
昨今、住宅ストックは過剰とまで言われています。それと相まって国内の人口減少により、空き家が今後増えていくものと思われます。
マンションはずっと住み続けられる?果たしてそうでしょうか。
管理組合の総会や理事会の席で、マンションの将来の話、そう20年先、30年先の話をすると「その頃、私は生きていない。」、そんな冗談が飛び交ったりもしますが、人の寿命は昔と比べ確実に延びていますから、その時まできっと長生きしていると思います(笑)。
現実問題として、人の寿命もそうですが、マンションの将来を読める人はほとんどいないと思います。
政治と同じで、面倒なこと、臭い物には蓋をして、世論の支持が得られないネガティブなことは先送り、それがマンションの管理運営にも存在します。
消費税がいい例ですよね。今年10%に引き上げられる予定ですが、先送りされたつけを私たちは今後強いられます。20年後には20%になっているかも知れません。
今は冗談の言える世の中なのかも知れませんが、20年30年先には笑えない世の中になっている。これも現実に起り得ることかも知れません。
私もマンション所有者のひとりですが、20年30年先に自分のマンションがどうなっているかなんて正直読めませんし、子供を育て上げることが精一杯だったので、建替えに備えた貯蓄なんかしていません。
真剣に考えても読めない、そこにマンションの建替えの本当の難しさがあるように思えます。
マンションの建替えは、自力では難しい、だから多くの第三者の協力が必要になります。
その協力者は不動産会社、建設会社であったり、司法書士の先生であったり、弁護士の先生であったり、一級建築士の先生であったり、身近な管理会社だったりします。
マンション建替士、マンション建替アドバイザー、この資格を持たれた方も協力者として、今後大いに期待されます。
協力者の力を得ないで建替えを進めることは非常に困難です。今後、建替えに参画する協力者(企業)が増えるものと思われますが、そこにもし協力者側の利益が優先されるとすれば、多くのマンションは建替えが出来ない、そんな事態に陥ります。
マンションの管理が行き届かなくなると、そこに人は住めなくなり、やがては廃墟と化し、スラム化を引き起こします。怖いのは、高層階からの外壁タイルの落下、庇などのコンクリートの落下です。これは現実として起きています。
なので、マンションの廃墟は、人や街の治安に影響を及ぼします。
社会問題に発展することが想定されるのであれば、全てを民間に委ねる、そこに問題があるように思えます。なので、国の支援や更なる法整備は不可欠です。
近年、老朽化を迎えたマンションの建替えが進まないのは、住民意識の低さだけではありません。
国内の町の至る所に埋設された上下水道の給排水管も老朽時期を迎え、今後、改修が問題視されていますが、マンションの建替えも同様です。
ただでさえ、マンションの管理組合の運営は難しいのにマンションの建替えは自力では困難です。本当に…