語り

マスク着用は「個人の判断」とする政府の方針について!

2023年2月20日

 

政府は今年1月に、新型コロナウィルスの感染法上の分類をこれまでの「2類」から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げる方針を決め、2月10日には、新型コロナ対策のマスクの着用について、3月13日から屋内、屋外を問わず個人の判断に委ねるとした上で、医療機関や混雑した電車やバスでは、マスクの着用を推奨する方針を決めました。

この決定に際して、都道府県の各知事から色んな見解が述べられていますが、全国の知事会長を務める鳥取県の平井知事は、加藤厚生大臣に対して「全て個人の判断と言われても困る」との発言が話題になりました。



別に政府を擁護するつもりはありませんが、今回の2つの政府の方針については、これまでの情報を考察した中でそう考えるのが妥当かなって個人的には感じます。

季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げることで、新型コロナウイルスに対する不安とか恐怖心は軽減されたと思います。そこでマスク着用の緩和策として「個人の判断に委ねる」に至ったわけです。

季節性インフルエンザは、例年12月から3月に流行しますが、うがい、マスクの着用、予防接種などの感染予防対策は、コロナが始まる前から個人の判断に委ねられています。

今回の「個人の判断」もそういった意味合いになると思いますが、政府が推奨した医療機関や混雑した電車やバスの中、それ以外に高齢者が集まる場所でのマスクの着用は、コロナが終息するまでは必要かなって個人的には感じます。

「全て個人の判断と言われても困る」発言については、これまでマスク着用やワクチン接種などのコロナ感染予防対策が大きく報じられ、感染者が増える中で、都道府県などの地方自治体はその対応に苦慮されたと思います。

そこで政府の方針が重要視される中で「個人の判断に委ねる」とした曖昧な方針には困惑するでしょう。今で考えれば、過剰だったものに対して収拾がつかない状態に陥っているのかなって感じます。

マスク文化が定着した中での「個人の判断」は、元大阪府知事(現弁護士)の橋下氏のTVでのコメントにもあるように「政府の責任放棄」に思えたりもしますが、感染予防対策のためにマスク着用を希望される方がいる中で、極論にはなりますが「マスクは不要です」なんて政府は言えないし、逆にそっちの方が無責任に思えたりもします。

なので、場や状況に応じてマスク着用の有無を個人の判断に委ねるとした方針は、ある意味適切なのかも知れません。

政府の方針に対して、同氏から責任追及論も出ましたが、個人の判断とすることでその結果の責任を政府に押し付けるのもなんか違うような気がします。状況に応じた広報は政府の責務だと思いますが…

あくまで個人的な意見になりましたが、皆さんは一連の報道を見聞きしてどのように感じましたか?



曖昧な政府の方針に困惑する場面も…

岸田首相は2月10日の午前(前述の方針表明の前)にこのように述べています。

今年の卒業式では感染対策を講じていることを前提とした上で、合唱のときなどを除き、マスクを着用しないことを基本とします。

そこで疑問に感じたことは、校歌斉唱のときにマスクを着用させるの? それとも自粛?

これを受け、東京都の都立公立で異なる対応が生じたため、東京都教育委員会は異例の通知を出しました。「卒業式の校歌斉唱を禁止

東京都に限らず全国の学校関係者はきっと困惑していると思います。

 

個人の判断にまつわる差別と偏見

政府の方針により、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げることで、マスク着用に対する意識とか考え方が変わり、また個人の判断に委ねることにより、推奨された場所においてもマスクをしなくなる人が増えていく可能性があります。

そこで、マスクをしない人に対する差別や偏見の目が向けられることが問題視されています。また、感染予防の目的で引き続きマスクを着用される方に対する偏見も同じです。

今回の方針を受け、大阪府の吉村知事は「差別や偏見が生じないように」と府民に理解と協力を求める報道がありましたが、こうした呼びかけは必要だと感じます。

厚生労働省も今回の方針に際して、以下の注意を呼び掛けています。

令和5年3月13日以降、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねることになります。本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう、個人の主体的な判断が尊重されるよう、ご配慮をお願いします。(厚生労働省HPより抜粋

マスクの着用をめぐるトラブルは、これまで色んなところで発生しています。政府が「個人の判断」と明確に示したことで、3月13日以降における言動には注意が必要です。

 

マンション管理組合としての対応

総会、理事会、館内、エレベーター内におけるマスクの着用をめぐり、トラブルになった話はよく聞きます。

3月13日以降、管理組合としての対応が状況によっては求められたりもしますが、「個人の判断」が明確に示されたことにより、トラブルは減るのかなって感じます。

私の住んでいるマンションでは、過去にマスクの着用について話し合いが持たれ、マンションの共用箇所においては、居住者の皆さんにマスクの着用を呼びかけ、協力が得られています。

館内の掲示板、エレベーター内にはマスク着用のお願い文の貼り紙をしていますが、3月13日以降、どのようにするのかは今の理事会から情報がまだ発信されていないので知り得ませんが、個人的には貼り紙は外すべきかなって思いますが…

 

皆さん、マスクの着用どうします?

今回の方針を受け、私は3月13日以降も外出時にはマスク着用を継続します。感染者数は減ってはいますが、身近で感染した人が増えましたからね。

それに状況に合わせてつけたり外したりするのは面倒ですし、仕事は休めないので感染したくない、人にうつすのも嫌です。

街角インタービューやアンケートを拝見していると、マスクの着用を継続すると答えた方が多いですね。

読者の皆さんはマスクの着用どうします?

 

 


 

-語り

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 プロフィール

くるみ

くるみ

著者:kurumi

マンションデべロッパー、デべ系管理会社、建設会社勤務を経て、2004年に管理会社設立。
2017年に業界を離れ、今はフリーランスとして活動しています。
元業界人がマンション管理についてしがらみ抜きでガチで語っているので、是非読んでみてください。

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