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管理会社

マンション管理会社を変更する際のポイント!

2017年6月9日

 

管理会社を変更したい。でもどうやって進めたら良いのか分からない。

 

 

マンションの管理会社を変更したい、もしそれが個人の意見だとすれば、そう簡単には物事は進まない。これが実情である。

賃貸マンションのようにワンオーナーであれば、個人の意思で変更することはできる。だが、分譲マンションの場合、個人の意思だけでは変更することはできない。そこには管理組合(全区分所有者)の合意形成が必要になってくる。

そして管理会社の変更にあたっては、いくつかの段階をクリアしなければならない。そこには難題が多く存在している。

 

ステップ① 管理会社の変更理由の明確化

私が管理会社にいたとき、リプレイスの問い合わせで一番多かったのが、管理会社に対して個人的に不満を持たれた方からの相談であった。

個人的に管理会社が嫌いだから、それは理由にはならない。他の区分所有者の賛同が得られなければ、話を前に進めることはできない。

賛同が得られる変更理由って何なのか?

管理会社を変更しなければ解決できない問題がそれに該当する。例えば、建物の瑕疵問題が起きた際、マンションデべロッパーの子会社である管理会社が、管理組合の立場よりもマンションデべロッパーの立場を優先するようなケースが挙げられる。

実際にこの手のトラブルで変更に至るケースは多いのではないだろうか。

管理会社による横領事件、法律違反による行政処分、大規模修繕の癒着談合の不祥事などにより、信頼関係を損なうケースも挙げられる。

変更理由として多く聞くのが、「管理委託料が高い」「対応が悪い(遅い)」「提案がない」である。

管理委託料が高い、もしそれが変更理由だとすれば、逆に管理会社が値下げに応じればそこで解決してしまう。詳しくはこちらの記事 👇

マンション管理会社|変更するのは大変?

対応が悪い、それが今のフロント担当者だけの問題なら、管理会社に相談して担当者を変えてもらえば済む話かも知れない。管理委託料が高いなら、不要なサービスを見直すことで解決するかも知れない。そうではなく管理会社自体に問題があるとすれば、その問題点を明確にして今の管理会社に対して改善要求を行い、それでも改善の余地がなければ管理会社を変更するしか手立てはなかろう。

 

ステップ② 問題点を理事会に具申

理事役員は持ち回りで決められるケースが多い。慣れない理事会に管理会社変更の話を持ち掛けたところできっとその理事会は困惑するだろう。消極的で物事が進まない、それが実情ではないだろうか。

仮に自分が理事長、理事役員だとしたら、理事会で話す機会も得られるし、意外とスムーズに物事が進むことも考えられる。

いずれにしても、理事会の討議に至らなければ物事は前には進まない。ここが最初の障壁とも言える。

個人が直接理事会に具申するケースもあれば、総会の議場で個人の発意によって、後日理事会で討議するケースも多々見受けられる。その場合、前述の明確な変更理由が必要になる。

 

ステップ③ 問題点を理事会で討議

理事会が問題点を集約するために区分所有者に対してアンケートを行うケースが多い。このアンケートで色んな意見が知れるのだが、中には「管理会社変更に反対」「変えないでほしい」などの意見が出たりもする。

区分所有者の皆さんの価値観がそれぞれに異なるから様々な意見が出る。そこで管理会社変更に反対される方が多くいらっしゃれば、理事会によっては協議が途中で頓挫することも起こり得る。

そこから先は理事会の判断に委ねられるが、集約した問題点は、管理会社へ改善要求すべきである。そうしないとアンケートに書かれた方の意見が無意味に終わってしまう。

悪いところは改善してもらう必要があろう。



ステップ④ 整理した問題点を総会に提出

改善要求を行ったにも関わらず改善が見られない場合は、総会へ問題点を提出して、管理会社変更についての話し合いが持たれる。

ここでの注意は、これまでの経緯を含め、話し合いは十分慎重に行うべきである。

この話し合いにより、管理会社変更に同意が得られれば、管理仕様書、新管理会社の選定について、理事会に一任する決議を行うのが一般的である。なので、その旨を総会の議題(テーマ)にしておかなければならない。

前述のアンケートの際に、どのような管理を望むのかなど事前に意見を集約しておけば、管理仕様書を作成する際に役立つ。

 

ステップ⑤ 新管理会社は1社に絞り込む

管理仕様書に基づいて、管理会社に見積もり依頼を行う。管理会社の選定については、マンションの近くに営業拠点のある管理会社を選ぶ、これがポイントになる。なぜなら、営業拠点が遠ければ、迅速な対応など期待できまい。

見積もりはできるだけ多くの管理会社から取り寄せ、さらに候補となる管理会社を3~4社程度に絞り込む。そして管理会社のプレゼンを行い、新管理会社の1社を選定する。これが一般的なやり方である。

 

ステップ⑥ 管理会社変更するための総会開催

総会議案書を区分所有者に配付し、総会にて新管理会社の決定、管理委託契約の締結に関する議案の承認をとることになる。

総会で新管理会社が正式に決まれば、今の管理会社に解約通知を行い、新管理会社が契約開始する直前に理事会立会のもと、管理の引き継ぎが行われる。

新管理会社が決まれば、管理の引継ぎまでのサポートは新管理会社が行うのが通例である。

管理会社変更は慎重に行うべきである。改善できるのなら今の管理会社をそのまま継続した方がいい、個人的にはそのように考える。

 

<関連記事>

管理会社変更|その後の良し悪しは?

 

 


 



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